大会概要

大会名称

ウィンダム選手権

放送日時

2025.8.3(日)

あさ5:00 〜 7:30

2025.8.4(月)

あさ5:00 〜 7:30

開催場所

セッジフィールドカントリークラブ(ノースカロライナ州)

賞金総額

820万ドル

優勝賞金

147.6万ドル

FedExCupポイント

500pt

■Dead or Alive トップ70の命運賭けた激戦
ウィンダム選手権はレギュラーシーズン最終戦。大会終了後ランク上位70人のみで始まる次のステージ、プレーオフシリーズ(3試合)進出や、来季シード権獲得に挑む生き残りを賭けた大会。土壇場でのバーディ、僅差の予選落ちなど一打一打が命運をわける激闘の4日間となる。

ランク71位以下の選手は、9月第2週からはじまるフォールシリーズ(7試合)で100位圏内に入らなければシード権を失う。久常涼は昨季107位で今大会に出場し自己最高3位、ランク83位に浮上し土壇場で今季シード権をほぼ手中に。今年も火花散るサバイバル戦になること間違いなしだ。

■2003年、丸山茂樹が起死回生の3勝目
今大会は日本選手の活躍&思い出の宝庫だ。2001年、2002年と2年連続優勝を飾った丸山茂樹は、翌2003年は終盤まで苦しい展開が続いていた。しかし、10月の今大会で起死回生の大チャンスが訪れた。

最終日を首位で迎え「67」、通算22アンダーとスコアを伸ばし、パットの名手ブラッド・ファクソンに5打の大差で圧勝。土壇場での内藤雄士コーチのスイング調整、杉澤伸章キャディのサポートも丸山に大きな力を与え、PGAツアーのスター選手、丸山茂樹の存在感を改めて示す劇的な出来事だった。

1985年はマスターズの前週開催、メジャーの前哨戦でチューンナップも兼ねる位置づけだった。当時42歳の青木功が堂々の優勝争いへ。ジョーイ・シンデラーの初優勝となったが1打差2位タイ、円熟プレーの記憶が蘇る。

■グリーンズボロは緑の大地
グリーンズボロ空港からコースへ車を運転していると、森をかき分けるような道が続く。開催地は街全体が樹海!?と感じるほど圧倒的な緑の世界で“緑の区”という意味かと勘違いしたほど(由来はグリーン将軍という地元英雄の名)。全米屈指の家具の産地で、家具見本市が毎年2回開催され、試合と時期が重なりホテル予約が困難なことが何度もあった。

ノースカロライナ州は米国たばこの産地で、ウィンストン・セーラムはたばこの銘柄にもなっている。そのため同州の俗称はタールヒール州、靴のかかとにタバコのタールが付着、という意味だ。

■過去10大会中7回の優勝スコアは20アンダー超!」
会場セッジフィールドCCも緑にあふれ起伏に富んだ林間コース。毎年20アンダー前後の展開となり過去10大会で7回も20アンダーを超える。勝利にはバーディ量産が絶対条件だ。2018年勝者のブラント・スネデガーは初日に「59」をマークし、コースレコードを更新したほどだ。

■88年の歴史、優勝トロフィは大記録樹立のサム・スニード杯
創設は1938年、今年88年目を迎え、メジャー以外では7番目の歴史を誇る(最古は1899年からのBMW選手権=元ウエスタンオープン=、2番目は1904年からのカナディアンオープン)。

第一回はゴルフの神様サム・スニードが優勝。当時の賞金総額5,000ドルで優勝賞金1,200ドルを獲得。スニードは1961年に大会8回目の優勝を飾り、同一大会最多優勝記録を樹立。ツアー最年長優勝記録の52歳10か月8日、ツアー最多82勝といくつもの大記録を打ち立てた。スニードは大会にとって特別な存在で、今大会の優勝トロフィはサム・スニード杯と名づけられた。

90年代は今大会のメディアセンターにトレードマークのストローハット姿でフラリと現れ、多くの記者やスタッフに囲まれ笑談。ユーモアやジョークのセンスも抜群で、90歳の4日前に他界するまで多くのファンに愛された。子供の頃は野生人のごとく山中を駆け回り、カエデの枝でドングリを打ち練習、シルクのように滑らかなスイング、驚きの飛距離や精度でゴルフ界を席巻、今大会はスニードが天国から見守る特別な大会だ。

文:佐渡充高(解説)

HOLE

PAR

YARDS

1

4

418

2

4

442

3

3

174

4

4

428

5

5

529

6

4

423

7

3

223

8

4

374

9

4

416

TOTAL

35

3427

HOLE

PAR

YARDS

10

4

440

11

4

486

12

3

235

13

4

405

14

4

505

15

5

545

16

3

175

17

4

406

18

4

507

TOTAL

35

3704

大会の注目選手

PGAツアー公式サイトの優勝予想で最有力に推されたのは、デンマークの24歳ニコライ・ホイゴー。ティーショットの飛距離はツアー屈指で、正確なアプローチ、卓越したパッティングを兼ね備えていること、そして今大会は初出場の2023年に14位タイに入っていることが評価された。

優勝予想2番手は、今季3勝目を目指すノースカロライナ出身のベン・グリフィン。全英オープンなど直近2試合は予選落ちしているが、ウィンダム選手権は出場3回でトップ10入り2回(2022年:単独4位、2024年:7位タイ)を記録している。

以下、3番手にマット・フィッツパトリック、4番手にハリー・ホール、5番手にジェイク・ナップと続く。前週の3Mオープンで2年ぶりのツアー通算2勝目を飾ったカート・キタヤマは6番手となっている。

 日本勢は松山英樹、久常涼、金谷拓実、大西魁斗が参戦。直近2試合連続トップ20入りの松山が11番手評価となった。

(写真:Getty Images)

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