- 2025.7.26(土)
- アーロン・ライがツアー初優勝、久常涼3位 2024年「ウィンダム選手権」プレーバック
大会概要
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大会名称
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ウィンダム選手権
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放送日時
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2025.8.3(日)
あさ5:00 〜 7:302025.8.4(月)
あさ5:00 〜 7:30 -
開催場所
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セッジフィールドカントリークラブ(ノースカロライナ州)
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賞金総額
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820万ドル
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優勝賞金
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147.6万ドル
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FedExCupポイント
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500pt
■Dead or Alive トップ70の命運賭けた激戦
ウィンダム選手権はレギュラーシーズン最終戦。大会終了後ランク上位70人のみで始まる次のステージ、プレーオフシリーズ(3試合)進出や、来季シード権獲得に挑む生き残りを賭けた大会。土壇場でのバーディ、僅差の予選落ちなど一打一打が命運をわける激闘の4日間となる。
ランク71位以下の選手は、9月第2週からはじまるフォールシリーズ(7試合)で100位圏内に入らなければシード権を失う。久常涼は昨季107位で今大会に出場し自己最高3位、ランク83位に浮上し土壇場で今季シード権をほぼ手中に。今年も火花散るサバイバル戦になること間違いなしだ。
■2003年、丸山茂樹が起死回生の3勝目
今大会は日本選手の活躍&思い出の宝庫だ。2001年、2002年と2年連続優勝を飾った丸山茂樹は、翌2003年は終盤まで苦しい展開が続いていた。しかし、10月の今大会で起死回生の大チャンスが訪れた。
最終日を首位で迎え「67」、通算22アンダーとスコアを伸ばし、パットの名手ブラッド・ファクソンに5打の大差で圧勝。土壇場での内藤雄士コーチのスイング調整、杉澤伸章キャディのサポートも丸山に大きな力を与え、PGAツアーのスター選手、丸山茂樹の存在感を改めて示す劇的な出来事だった。
1985年はマスターズの前週開催、メジャーの前哨戦でチューンナップも兼ねる位置づけだった。当時42歳の青木功が堂々の優勝争いへ。ジョーイ・シンデラーの初優勝となったが1打差2位タイ、円熟プレーの記憶が蘇る。
■グリーンズボロは緑の大地
グリーンズボロ空港からコースへ車を運転していると、森をかき分けるような道が続く。開催地は街全体が樹海!?と感じるほど圧倒的な緑の世界で“緑の区”という意味かと勘違いしたほど(由来はグリーン将軍という地元英雄の名)。全米屈指の家具の産地で、家具見本市が毎年2回開催され、試合と時期が重なりホテル予約が困難なことが何度もあった。
ノースカロライナ州は米国たばこの産地で、ウィンストン・セーラムはたばこの銘柄にもなっている。そのため同州の俗称はタールヒール州、靴のかかとにタバコのタールが付着、という意味だ。
■過去10大会中7回の優勝スコアは20アンダー超!」
会場セッジフィールドCCも緑にあふれ起伏に富んだ林間コース。毎年20アンダー前後の展開となり過去10大会で7回も20アンダーを超える。勝利にはバーディ量産が絶対条件だ。2018年勝者のブラント・スネデガーは初日に「59」をマークし、コースレコードを更新したほどだ。
■88年の歴史、優勝トロフィは大記録樹立のサム・スニード杯
創設は1938年、今年88年目を迎え、メジャー以外では7番目の歴史を誇る(最古は1899年からのBMW選手権=元ウエスタンオープン=、2番目は1904年からのカナディアンオープン)。
第一回はゴルフの神様サム・スニードが優勝。当時の賞金総額5,000ドルで優勝賞金1,200ドルを獲得。スニードは1961年に大会8回目の優勝を飾り、同一大会最多優勝記録を樹立。ツアー最年長優勝記録の52歳10か月8日、ツアー最多82勝といくつもの大記録を打ち立てた。スニードは大会にとって特別な存在で、今大会の優勝トロフィはサム・スニード杯と名づけられた。
90年代は今大会のメディアセンターにトレードマークのストローハット姿でフラリと現れ、多くの記者やスタッフに囲まれ笑談。ユーモアやジョークのセンスも抜群で、90歳の4日前に他界するまで多くのファンに愛された。子供の頃は野生人のごとく山中を駆け回り、カエデの枝でドングリを打ち練習、シルクのように滑らかなスイング、驚きの飛距離や精度でゴルフ界を席巻、今大会はスニードが天国から見守る特別な大会だ。
文:佐渡充高(解説)
HOLE
PAR
YARDS
1
4
418
2
4
442
3
3
174
4
4
428
5
5
529
6
4
423
7
3
223
8
4
374
9
4
416
TOTAL
35
3427
HOLE
PAR
YARDS
10
4
440
11
4
486
12
3
235
13
4
405
14
4
505
15
5
545
16
3
175
17
4
406
18
4
507
TOTAL
35
3704
大会の注目選手

PGAツアー公式サイトの優勝予想で最有力に推されたのは、デンマークの24歳ニコライ・ホイゴー。ティーショットの飛距離はツアー屈指で、正確なアプローチ、卓越したパッティングを兼ね備えていること、そして今大会は初出場の2023年に14位タイに入っていることが評価された。
優勝予想2番手は、今季3勝目を目指すノースカロライナ出身のベン・グリフィン。全英オープンなど直近2試合は予選落ちしているが、ウィンダム選手権は出場3回でトップ10入り2回(2022年:単独4位、2024年:7位タイ)を記録している。
以下、3番手にマット・フィッツパトリック、4番手にハリー・ホール、5番手にジェイク・ナップと続く。前週の3Mオープンで2年ぶりのツアー通算2勝目を飾ったカート・キタヤマは6番手となっている。
日本勢は松山英樹、久常涼、金谷拓実、大西魁斗が参戦。直近2試合連続トップ20入りの松山が11番手評価となった。
(写真:Getty Images)
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