大会概要

大会名称

バラクーダ選手権

放送日時

2025.7.20(日)

2025.7.21(月)

開催場所

タホマウントクラブ (カリフォルニア州)

前回優勝者

ニック・ダンラップ

FedExCupポイント

300pt

■ハイリスク&ハイリターン PGAツアー版ステーブルフォード方式

今大会はPGAツアーで唯一、ステーブルフォード方式による開催。同方式は各ホールのスコアをポイントに換算、その合計で順位を競う。1870年に医師のフランク・バーニー・ゴードン・ステーブルフォード博士により考案され、名づけられた。

パーを+2としバーディを+3、イーグルを+4、アルバトロスを+5とし、ボギーは+1、ダブルボギー以上は0とした。ストロークプレーと違い大叩きしても致命的にならず、途中であきらめることなく最後まで楽しめるのがメリットだ。

PGAツアーはよりエキサイティングにするためポイント配分を過激にした「モディファイド・ステーブルフォード方式」を採用。バーディが+2、イーグルが+5、アルバトロスが+8と良いスコアほどポイント増に、逆にパーは0、ボギーは-1、ダブルボギー以上は-2とマイナスポイントを設けた。これによりプレーはより攻撃的になり一発大逆転のドラマティックな展開が起こる可能性が高まる。

■標高1800mの高地がショットを翻弄 10%飛距離増も…

会場のタホ・マウンテンクラブは、カリフォルニア州東部を南北に貫くシェラネバタ山脈の中腹に位置する。圧倒するような大自然が広がり、周囲には国立公園も多い。セコイアの大木の森、壮大な崖や滝で知られるヨセミテ国立公園などが有名だ。

舞台は典型的な山岳林間コースで敷地は73万坪(東京ドーム52個)、広大な松の森の中にある。練習場もドーム1.3個分の広さ、最新施設を備えたラーニング施設も併設され、半端ないスケールだ。

コースは標高1,800mの高地にあり、打球が約10%飛ぶのが大きな特徴。打ち下ろしホールは400ヤード前後のティーショットを放つ選手もあり、パー5ではイーグル、それ以外でもバーディが量産される。一方で打球の高低で想定より飛び過ぎたり、飛ばなかったり予測不能のアクシデントも多発し選手を翻弄。高地プレーの面白さと難しさ、選手のアイデアなど見所盛りだくさんだ。

■異次元の「49」ポイント 昨年はニック・ダンラップが27年ぶりに記録更新!

PGAツアーで初めてステーブルフォード方式を採用した大会は1986年に始まったジ・インターナショナル。最高得点は1997年に優勝したフィル・ミケルソンの48ポイント。特に最終日は彼の真骨頂である超アグレッシブプレーが成功し9バーディ、2位に8ポイント差の圧勝だった。

大会は2006年にいったん終了したが、その6年後、2012年にレノタホ・オープンとしてこの競技方法が再開し現在に至っている。昨年、プロ転向半年のニック・ダンラップが「49」ポイントで新記録達成&優勝! 72ホールで1イーグル、24バーディ、3ボギーの鮮烈プレー。27年ぶり更新はPGAツアーが次レベルに進んでいる節目にも感じた。リスク&リワードに挑むスリル満点プレーは今大会ならではの特別な魅力だ。

文:佐渡充高(解説)

HOLE

PAR

YARDS

1

4

540

2

4

345

3

5

551

4

4

522

5

4

472

6

3

221

7

4

396

8

3

230

9

4

451

TOTAL

35

3728

HOLE

PAR

YARDS

10

4

484

11

5

631

12

3

196

13

4

383

14

4

484

15

5

578

16

3

187

17

4

357

18

4

452

TOTAL

36

3752

2025.7.11(金)
ニック・ダンラップがツアー史上初となる同一シーズンのプロ・アマ優勝を達成 2024年 バラクーダ選手権 最終日ハイライト
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